inkcube.org代表のMemorandum

インクジェット,3D,その他テクノロジーについて.

責任をとる

今も昔も「責任を取る」とか「すべて私に責任がある」とか言った人が,なるほど責任をとったね,と納得する場面やケースをほとんど見たことがない.

もちろん「責任を取る」とはどういうことか,ケースによっても異なるし,人によっても意見が異なるだろう.

それなりの地位や役職についている人は,その責務を辞任することで[責任を取った]とみなされる場合もあるし,自ら辞することで[責任を取った」という人もいるだろう.

もちろん正しくないことが起きてしまった場合の結果として,辞めることは当然あるべきであるが,辞めることですべての責任をとったことになるのだろうか.

失敗や問題の原因,自分の行動,decisionのどこが間違っていたのか,何故間違っていたのかを,関係者のまえでReviewすることこそが,責任の取り方として重要な方法の1つではないだろうか.

自分のDecisionが間違っていても,そのときの状況で最善の結果として選択したことが理解されれば,モラルの低下も最低限で抑えられる.そうではなく明らかに選択のための認識の浅さ,間違いなどがあったのかどうかもReviewで明らかになるだろう.

会社にいた時も多くの間違いを見てきたし,「責任は私にある」,というのを聞いたこともある.しかしそういったReviewを見たことがない.終わったことを振り返るのが前向きでないという批判はあたらない.特に会社ではいっしょに進んできた仲間,メンバーは多くは今後も同じ会社で仕事をする.こういったReviewがされないで,失敗がくりかえされるとモラルの低下は著しい.もっとも「私に責任がある」といった人も非常にまれであったが.